招待講演・特別企画

創薬化学の広がりと深化

科学技術の進歩により、多様化する創薬モダリティの中から、いかにして画期的医薬品を生み出すか模索が続いている。基礎研究から実践的創薬まで様々な段階における、独創的な研究成果や挑戦的な取り組みに光をあて、創薬化学の奥深さを再認識し、未来を展望する。

招待講演

From Concept to Clinic: New Therapeutics for Movement Disorders and Schizophrenia

Darren Engers,Craig Lindsley
Vanderbilt University

化学を基盤とするmRNA医薬の設計

阿部 洋
名古屋大学大学院理学研究科理学専攻化学

がんを間質からとらえる –がん細胞の周囲環境の改変による薬剤感受性増強の試み–

榎本 篤
名古屋大学大学院医学系研究科 腫瘍病理学

シクロプロパンの構造特性に基づく創薬化学研究:中分子への展開

周東 智
北海道大学薬学研究院

Reagent-controlled chemoselectivity in alkali-metal reduction for drug-like molecule synthesis

小出 和則
Department of Chemistry, University of Pittsburgh

特殊ペプチド創薬から擬天然物創薬、ネオバイオロジクス創薬

菅 裕明
東京大学大学院理学系研究科

HIF-Prolyl Hydroxylase阻害薬 エナロデュスタット(エナロイ®)の創製

生越 洋介
日本たばこ産業(株) 医薬総合研究所 化学研究所

抗体・機能性タンパク質の細胞内送達に向けて

二木 史朗
京都大学

次世代レニン阻害薬SPH3127の創製

飯嶋 徹
東京大学大学院薬学系研究科附属創薬機構・田辺三菱製薬株式会社

2023年度医薬化学部会賞受賞講演

MC1R作動薬MT-7117(dersimelagon phosphoric acid)の創製

代表研究者:山元 康王
田辺三菱製薬株式会社創薬本部 神経科学創薬ユニット

1分子レベルのタンパク質機能検出による疾患診断技術の開発

代表研究者:小松 徹
東京大学大学院薬学系研究科

特別企画

創薬ニューフロンティア検討会 2023企画

1.つながり醸成企画―未来を切り拓く創薬技術― 第1部 特集テーマ:タンパク質分解

11月14日(火)9:00-10:20

創薬技術として発展が期待できる技術を通して、人と人(主にアカデミア・ベンチャー企業研究者と(製薬)企業研究者)との繋がりが広がることを期待している企画になります。
本企画の第1部では、将来ブレイクスルーとなり得る技術を知る機会として数名のアカデミア及びベンチャー企業による講演会を実施させていただきます。

タンパク質分解薬の現状

石川 稔
東北大学大学院生命科学研究科

高効率な標的タンパク質分解誘導剤の探索手法

冨成 祐介
ファイメクス株式会社

プロテアソームによるタンパク質分解と液滴形成

佐伯 泰
東京大学医科学研究所タンパク質代謝制御分野

タンパク質分解創薬における標的タンパク質同定手法

澤崎 達也
愛媛大学

2.つながり醸成企画―未来を切り拓く創薬技術― 第2部 意見交換会

11月14日(火)13:30-15:10

第2部では、企業研究者は創薬技術活用について考える機会に、アカデミア、ベンチャー企業は企業目線でのニーズを体感する機会になり、将来的に共同研究のきっかけになりましたら幸いです(内容はノンコンフィデンシャルな範囲で実施いただく形になります)。

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3.学生向け:企業研究者との懇談会(対面)

11月13日(月)、14日(火)

日本薬学会 医薬化学部会にある創薬ニューフロンティア(NF)検討会では、医薬化学部会の今後の在り方を議論する中で「学生のモチベーションやキャリア設計の良きインフルエンサーとなること」を活動目的の一つとして掲げています。MCS2023におきまして、対面での「企業研究者との懇談会」を開催しますので、ぜひ、ご参加ください。
※なお、本懇談会は企業の採用活動とは関係しません。

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次世代企画

4.創薬ベンチャー企画-独創的新技術が起こすイノベーション-

11月14日(火)15:10-16:30

創薬モダリティ多様化の流れの中、独自技術を基盤としたアカデミア発のベンチャー企業が、新しい創薬の形を示す鍵として期待されています。本企画では、独創的な技術を有し、注目されている国内の創薬ベンチャー企業5社の研究者にご登壇いただき、その新しい手法について紹介していただきます。

クライオ電子顕微鏡による創薬困難標的の構造解析と創薬の実現

島谷 彰良
株式会社キュライオ

RNA構造ライブラリを用いたHTSによる選択的なRNA標的低分子の探索

樫田 俊一
株式会社イクスフォレストセラピューティクス

生体の分解装置を利用したタンパク質分解創薬の潮流 -CANDDY技術によるユビキチン非依存的ケミカルノックダウン-

宮本 悦子
株式会社FuturedMe

1分子計測リキッドバイオプシー技術による血中酵素活性バイオマーカーの探索

鏡味 優
コウソミル株式会社

DNA-based small molecule drugs for transcription therapy

Thangavel Vaijayanthi
ReguGene Co., Ltd and iCeMS, Kyoto University

5.高校生夏の研修 ポスター発表

11月13日(月)または14日(火)ポスター討論会

「創薬研究の裾野を広げる取り組み」を模索し、開催地域の高校生にポスター発表をして頂きます。高校生が大学の研究室に来て研究を行い、その研究成果をMCSで発表します。高校生には、「学会で研究成果を発表し、大学生、大学院生、企業・アカデミア研究者とディスカッションする」という体験を通して、創薬研究の魅力を感じるとともに、創薬研究者となった将来の自分自身の姿をイメージしてもらえればと考えておりますので、是非皆様ご来場ください。
 参加校:岐阜県立岐阜高校     研究室:岐阜薬科大学薬化学研究室

  • ポスター

事務局

実行委員長:永澤 秀子(岐阜薬科大学)
〒501-1196 岐阜市大学西1-25-4

学会運営協力

株式会社コームラ「第40回メディシナルケミストリーシンポジウム」係
〒501-2517 岐阜県岐阜市三輪ぷりんとぴあ3
TEL:058-229-5858(平日9:00~17:30)
FAX:058-229-6001
E-mail: mcs2023[at]kohmura.co.jp ※[at]を@に置き換えてください。